ゲーミングPCを自作・購入する際に、ゲーミングPCのワット数はどれくらい必要か迷う方は多いはずです。
電源選びや電気代に不安を感じている初心者の方に向けて、ゲーミングPCのワット数に関する疑問をわかりやすく解決します。
この記事では、PCパーツごとの消費電力や計算方法、おすすめ電源も紹介しており、安心して電源選びができるようになります。
この記事を読んでわかること
- ワット数とは?仕組みとパーツごとの消費電力を解説
- 必要なワット数は何ワット?用途別のおすすめを紹介
- ワット数を確認する方法とは?BIOS・ツールを活用しよう
- ワット数から電気代を計算!1ヶ月の目安と節約術
ゲーミングPCのワット数の基礎知識と選び方のポイント

ゲーミングPCの安定動作には、正確なワット数の把握が不可欠です。
パーツ構成や用途に合った電源選びの基準を、初心者向けにわかりやすく解説します。
- ワット数とは?仕組みとパーツごとの消費電力を解説
- 必要なワット数は何ワット?用途別のおすすめを紹介
- ワット数を確認する方法とは?BIOS・ツールを活用しよう
- 消費電力の調べ方と注意点|ゲーム別・パーツ別にチェック
- 消費電力からワット数を計算する方法|効率よく電源容量を見積もる
ワット数とは?仕組みとパーツごとの消費電力を解説
ゲーミングPCでは、各コンポーネントが異なるワット数を消費します。
たとえば、Intel Core i7-13700KプロセッサーはベースTDPが125Wで、最大ブースト時には253Wに達します。
一方、NVIDIA GeForce RTX 4080グラフィックスカードのTDPは320Wとされています。
さらに、マザーボードは25〜100W、RAMは2〜5.5W、SSDは0.6〜3W程度の電力を消費します。
これらの合計により、システム全体の消費電力が決定され、適切な電源ユニットの選定が重要となります。
必要なワット数は何ワット?用途別のおすすめを紹介
ゲーミングPCに必要なワット数は、使用目的や構成するパーツによって異なります。
一般的な目安として、ライトなゲームや日常的な作業を行う場合、500Wから550Wの電源ユニットが適しています。
一方、高性能なGPUやCPUを搭載し、最新のゲームを高設定でプレイする場合、750Wから1000Wの電源が推奨されます。
さらに、将来的なアップグレードやオーバークロックを考慮する場合、余裕を持った電源容量を選ぶことが重要です。
適切な電源容量を選択することで、システムの安定性と寿命を確保できます。
ワット数を確認する方法とは?BIOS・ツールを活用しよう
ゲーミングPCの消費電力を正確に把握することは、適切な電源ユニットの選定や電気代の管理において重要です。
以下に、BIOSや専用ツールを活用してワット数を確認する方法を紹介します。
1. BIOSを利用する方法
一部のマザーボードでは、BIOS設定画面でCPUやシステム全体の電力消費を確認できる場合があります。
PC起動時に特定のキー(例:DelキーやF2キー)を押してBIOSに入り、ハードウェアモニタリングセクションを探してください。
ただし、すべてのマザーボードがこの機能を備えているわけではない点に注意が必要です。
2. 専用ソフトウェアを利用する方法
ソフトウェアを使用して、より詳細な電力消費情報を得ることができます。
以下のツールが広く利用されています。
- HWiNFO:
この無料ツールは、CPUやGPUの消費電力をリアルタイムで表示します。
インストール後、「Sensors」セクションで「CPU Package Power」や「Total Graphics Power」を確認できます。
ただし、これらの数値は推定値であり、実際の消費電力と若干の差異が生じる可能性があります。 - HWMonitor:
CPUIDが提供するこのツールも、システムの主要なセンサー情報を表示し、電力消費の推定値を提供します。
3. 外部機器を使用する方法
最も正確な全体の電力消費を測定するには、ワットメーター(例:Kill A Watt)を使用する方法があります。

PCの電源プラグをワットメーターに接続し、壁のコンセントに差し込むことで、実際の消費電力をリアルタイムで測定できます。
これらの方法を組み合わせて、PCの電力消費を正確に把握し、適切な電源ユニットの選定や電気代の管理に役立ててください。
消費電力の調べ方と注意点|ゲーム別・パーツ別にチェック
ゲーミングPCの消費電力を正確に把握することは、適切な電源ユニットの選定や電気代の管理において重要です。
以下に、ゲーム別・パーツ別の消費電力の調べ方と注意点をまとめます。
1. ゲーム別の消費電力の調べ方
ゲームによってPCの負荷が変わり、消費電力も異なります。
高負荷なゲームでは、CPUやGPUの使用率が高まり、結果として消費電力も増加します。
具体的なゲームタイトルの消費電力を知りたい場合、以下の方法があります。
- レビューサイトやベンチマークサイトを参照する:
多くのハードウェアレビューサイトでは、特定のゲームをプレイした際のシステム全体の消費電力を測定しています。
例えば、ドスパラのサイトでは、ゲーミングPCの消費電力や電気代についての情報が提供されています。 - メーカーの公式情報を確認する:
一部のゲームメーカーは、推奨スペックとともに、予想される消費電力についても情報を提供しています。
注意点:これらの数値はあくまで参考値であり、実際の消費電力はPCの構成や設定、バックグラウンドで動作している他のアプリケーションなどによって変動します。
2. パーツ別の消費電力の調べ方
各PCパーツの消費電力を知ることで、システム全体の電力需要を把握しやすくなります。
以下の方法で調べることができます。
- メーカーの公式仕様を確認する:
CPUやGPU、その他のパーツのメーカー公式サイトには、各製品のTDP(熱設計電力)や最大消費電力が記載されています。
例えば、NVIDIAの公式サイトでは、各GPUの消費電力が明示されています。 - 電源容量計算ツールを利用する:
ドスパラの「電源容量計算機」などのオンラインツールを使用すると、主要なパーツを選択することで、システム全体の推定消費電力を計算できます。
注意点:TDPはあくまで設計上の指標であり、実際の消費電力とは異なる場合があります。
また、オーバークロックや高負荷時には消費電力が増加する可能性があるため、余裕を持った電源設計が推奨されます。
3. 実際の消費電力を測定する方法
ソフトウェアやハードウェアツールを使用して、リアルタイムの消費電力を測定することも可能です。
- ソフトウェアツールの利用:
「HWMonitor」や「HWiNFO」などの無料ツールを使用すると、CPUやGPUの電力使用状況をリアルタイムでモニタリングできます。
ただし、これらの数値は推定値であり、実際の消費電力と若干の差異が生じる場合があります。
- ワットチェッカーの使用:
コンセントとPCの間に接続するワットチェッカーを使用すると、PC全体の実際の消費電力を正確に測定できます。
これにより、実際の使用状況に基づいた電力消費を把握することが可能です。
注意点:ソフトウェアツールの数値はあくまで参考値であり、正確な測定を行いたい場合はワットチェッカーなどのハードウェアツールの使用をおすすめします。
これらの方法を活用して、ゲーミングPCの消費電力を適切に把握し、効率的な電源管理と電気代の節約に役立ててください。
消費電力からワット数を計算する方法|効率よく電源容量を見積もる
ゲーミングPCの安定動作には、各パーツの消費電力を正確に把握し、適切な電源容量を選定することが重要です。
以下に、消費電力から必要な電源容量を効率的に見積もる方法を紹介します。
1. 各パーツの消費電力を把握する
CPU、GPU、メモリ、ストレージなど、主要コンポーネントの消費電力をメーカーの公式サイトや製品仕様書で確認します。
例えば、NVIDIA GeForce RTX 4070の消費電力は約200Wとされています。
2. 消費電力の合計を計算する
各パーツの消費電力を合計し、システム全体の最大消費電力を算出します。
例えば、CPUが65W、GPUが200W、その他のパーツが合計50Wの場合、総消費電力は315Wとなります。
3. 電源容量を見積もる
一般的に、最大消費電力の1.5倍から2倍の容量を持つ電源ユニットを選ぶと、将来的なアップグレードや電源効率の観点から適切とされています。
上記の例では、315W × 1.5~2 = 約473W~630Wとなり、500Wから650Wの電源ユニットが推奨されます。
4. 電源容量計算ツールの活用
正確な電源容量を見積もるために、オンラインの電源容量計算ツールを利用するのも有効です。
例えば、MSIの電源容量シミュレーターでは、使用予定のPCパーツを入力することで必要なワット数を計算できます。
これらの手順を踏むことで、効率的かつ安定した電源ユニットの選定が可能となります。
ゲーミングPCのワット数に合った電源と電気代の対策ガイド
ゲーミングPCの性能を最大限に引き出すには、適切な電源選びが不可欠です。
また、電気代の目安を知っておくことで、運用コストの最適化にもつながります。
- 最適な電源ユニットの選び方とおすすめ製品
- コンセント接続で気をつけるべきポイント
- ワット数から電気代を計算!1ヶ月の目安と節約術
最適な電源ユニットの選び方とおすすめ製品
ゲーミングPCの安定動作には、適切な電源ユニットの選定が不可欠です。
まず、システム全体の最大消費電力を把握し、その1.5倍から2倍の容量を持つ電源を選ぶと、将来的なアップグレードにも対応しやすくなります。
電源ユニットの選定ポイントとして、80PLUS認証の有無とグレードを確認しましょう。
80PLUS認証は電力変換効率を示し、グレードが高いほど効率が良く、電力損失が少なくなります。
おすすめの電源ユニットとして、以下の製品が挙げられます:
- DEEPCOOL PK550D R-PK550D-FA0B-JP (550W):
80PLUS BRONZE認証取得で、高い電力変換効率を実現しています。

- 玄人志向 KRPW-BK650W/85+ (650W):
80PLUS BRONZE認証取得で、静音性にも優れたモデルです。
- Corsair RM750e CP-9020262-JP (750W):
80PLUS GOLD認証取得で、高負荷時でも安定した電力供給が可能です。

これらを参考に、PCの構成や用途に合わせた最適な電源ユニットを選択してください。
コンセント接続で気をつけるべきポイント
ゲーミングPCをコンセントに接続する際は、以下のポイントに注意しましょう。
1. 定格容量の確認と遵守
一般的な家庭用コンセントや電源タップの定格容量は1,500Wです。
接続する機器の消費電力合計がこの値を超えないように注意が必要です。
2. タコ足配線のリスク管理
複数の機器を同時に使用する場合、定格容量を超えないように注意が必要です。
3. 電源コードの取り扱い
電源コードを束ねたり、家具の下敷きにしたりすると、過熱や被覆の損傷を引き起こす可能性があります。
コードは伸ばした状態で使用し、物理的な圧力がかからないように配置しましょう。
4. 定期的な清掃と点検
コンセントやプラグ部分にホコリが溜まると、トラッキング現象による火災の原因となります。
定期的に清掃し、接続部分の緩みや異常がないか点検しましょう。
これらの注意点を守ることで、ゲーミングPCを安全に使用することができます。
ワット数から電気代を計算!1ヶ月の目安と節約術
ゲーミングPCの電気代は、消費電力、使用時間、電力料金単価によって決まります。
一般的な計算式は以下の通りです:
電気代(円)=(消費電力(W)×使用時間(h)×日数)÷1000×電力料金単価(円/kWh)
例えば、消費電力が300WのゲーミングPCを1日3時間、30日間使用し、電力料金単価を31円/kWhとすると、
月額の電気代は以下のように計算できます:
月額電気代: 837 円
300 ×3 × 30 ÷1000 ×31=837
電力料金単価は地域や契約プランによって異なりますが、一般的には1kWhあたり約31円とされています。
節約術:
- 省電力モードの活用:
PCの電源設定で省電力モードを選択し、不要なバックグラウンドアプリケーションを終了することで、消費電力を削減できます。 - 高効率電源ユニットの導入:
80PLUS認証を受けた高効率の電源ユニットを使用すると、電力変換効率が向上し、無駄な電力消費を抑えられます。 - 使用時間の管理:
ゲームプレイ時間を適切に管理し、長時間の連続使用を避けることで、電気代の増加を防げます。
これらの対策を実践することで、ゲーミングPCの電気代を効果的に抑えることが可能です。
まとめ:ゲーミングPCのワット数
ゲーミングPCを安心・快適に使うためには、ゲーミングPCのワット数の理解が不可欠です。
消費電力の把握と電源選びを誤ると、動作不良やコスト増につながるため注意が必要です。
この記事では、初心者にもわかりやすく、電力計算から製品選定、電気代対策までを解説しました。
以下のポイントを意識すれば、無駄なく安心のPC環境が手に入ります。
- パーツごとのTDPや最大消費電力を把握する
- 最大消費電力の1.5~2倍の容量で電源ユニットを選ぶ
- 「HWiNFO」などのツールやワットメーターで電力確認が可能
- 80PLUS認証の電源ユニットを選び変換効率を上げる
- 電気代は使用時間とワット数から具体的に計算できる
さらに、タコ足配線やコンセントの定格容量にも配慮し、安全面にも気を配ることが重要です。
ゲーミングPCのワット数を理解し、正しく電源を選ぶことで、安定性とコストの両立が実現できます。
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